ダジル/アレス語録


『ア』

アレス(名):国名。王/女王並立制の王政を敷く。国民五万人程度の小さな国。一年の大部分を雪に閉ざされた国である。そのため、穀物が育たず、主食はフォム芋である。酪農等の畜産業が主な産業で、この国のマクやマクゥ、羊や山羊の毛織物は一級品とされる。





『カ』

言葉に魅入られた子(名):見たこと、聞いたこと、感じたこと等をひとつ残らず記憶する能力を持ち、記憶した事柄を言葉にして書き残さずにはいられない者。言葉に宿るモノに愛されたがゆえに、その加護によって、書き残したいことを脳裏に描きながら紙を指先でなぞるだけでそこに文字を記すことができるという。数百人にひとりの確率で生まれる。その特徴から、戦記司等の職に就かされることが多い。




『サ』

シィヤ(名):樹木の一種。比較的低木。小さく分厚い葉と、ざらざらした灰褐色の幹が特徴。この樹は硬く薄い殻に覆われた楕円形の実をつける。この実は食用とされ、殻を剥いて炒ったり、すりつぶして粉にして料理に利用されたりする。可食部は、ほのかに甘い。


白の子(名):生まれつき、真っ白な肌、白銀の髪、銀の瞳を持つ子のことを云う。一般的に黒髪黒眼やそれに類する濃い色の髪や目を持つダジル人にとって、白は死の色であるために忌避の対象であったが、現在はそのような風習が薄らいできており、都市部では、ごく普通にとまではいかないが、受け入れられているようである。アレス国では真っ白な肌、白銀の髪をもつ者が王家に生まれることが多いため、むしろ大切にされる。


精霊(名):この世の万物に宿る、大いなる力を持つモノたち。神世よりの誓約に基づき、『詩』に応えてヒトに力を貸す対価として、ヒトから生気を奪っていく。様々な種族がおり、己の種族の血を引き、精霊を見ることができる魔の子を愛している。そのため、己の種族の血を引く魔の子には無条件に力を貸す精霊も多い。


戦記司(名):「せんきし」と読む。いくさしるすつかさ。戦のあらゆるものを記録に残す役職の名。基本的にその血筋から選ばれるが、孤児のなかに「言葉に魅入られた子」がいれば、その子を血筋に引き取って就かせることもある。前線にも赴く役職であり、かなりの危険を伴う。多くの役職のなかでも、最も『精霊たち』とのふれあいが多い役職であり、適性が問われる。





『タ』

ダジル(名):国名。王政を敷く。国民七万人程度の比較的小さな国。冬は雪に閉ざされるが、夏は比較的農業に適した季節となる。しかし、土地のせいか穀物はあまり育たないため、フォム芋が主食。鉱物を加工し、装飾品とするのが主たる産業。鉄鋼の加工にも長ける。


地の上を歩むモノの詩(名):アレス王家に伝わる、口伝の詩。アレス語でもダジル語でもなく、不思議な抑揚をつけて吟われるそれは、数百篇に及ぶというが、詳細はアレス国の王家しか知らない。アレス国の式典等にて、そのうちの一篇を吟うことが多い。





『ナ』

ナール(動):煮る。


ナフォム(名):ダジル、アレス両国の主食。フォム芋を水で煮潰して味付けしたもの。ナール(煮る)フォム(芋)が語源。味付けは塩が基本だが、各家庭によって異なり、出汁を入れたり、香辛料を入れたり、マクを入れたりとバリエーションが豊か。


猫の館(名):ダジル国の下町にある酒場。ネーシャが店長をしており、看板歌姫のエシリアとおいしい酒や肴をめあてに、今日もたくさんの客が訪れて賑わっている。香草入りの乳酒や果物の蒸留酒は絶品。




『ハ』

フォム芋(名):芋の一種。少し粘り気が強い。寒さに強く、多少痩せた土地でも育つため、雪国や土地の貧しい国の主食となっている。




『マ』

(名):乳。


(形):乳の。


真白の詩(名):ましろのうた。『地の上を歩むモノの詩』のなかで、唯一欠けている一篇。かつて、雪の化身の如く真白き者がその詩をうたったとき、死したる者が死の淵より舞い戻ったという伝説からその名がつき、死者を蘇らせる詩だと考えられている。


マク(名):チーズ。


マクゥ(名):バター。


魔の子(名):普通の者は見ることのできない精霊を見ることができ、意思を交わすことができる者たちのうち、異形の者を指す。ダジル国のなかにある深い森の奥で暮らす民である。ダジル国では神話上の『対成す魔』の気紛れで獣の精霊と人の間に生まれた者の子孫であると云われる。血の薄いものは蒼い目にその名残を残すだけだが、血の濃いものは蒼い目と獣の尾や耳、手や脚を持つものもいると云う。特定の種族の精霊の力を無条件に借りることができる。




『ヤ』




『ラ』

ラク(名):塊。




『ワ』